採血が可能になりました
2022年04月13日
当院では最近になって採血検査が可能になりました。 採血検査をご希望の方は、医師もしくは受付スタッフにご相談ください。 ただし業務負荷の急な増大を避けるため、当面のあいだは原則として12時台に実施します。 なお、注射や点滴には対応していません。
当院では、主に下記の目的で採血を実施します。
- 薬による副作用の検出
- 薬物血中濃度の確認
- 身体疾患のスクリーニング
採血の1番目の目的は「薬による副作用の検出」です。 一般的に薬物による副作用の代表例は、薬剤性肝障害 です。 この副作用は頻度は稀ですが、精神科薬に限らずあらゆる薬で発生しうるものです。 精神科薬に限れば、例えば下記のような副作用が発生することがあります。 いずれの副作用も採血にてその有無を推定できます。
- 抗精神病薬による横紋筋融解症
- オランザピンなどの抗精神病薬による高血糖や脂質異常
- スルピリドによる高プロラクチン血症
2番目の目的は、「薬物血中濃度の確認」です。 気分安定薬や抗てんかん薬のなかには、血中の薬物濃度があがると危険な種類があります。 薬物の血中濃度を適宜測定していればそうした種類の薬物も安全に服用することができます。
3番目の目的は、「身体疾患のスクリーニング」です。 一見すればメンタル疾患にもとづくものと思われた精神症状が、よくよく調べてみると身体疾患(貧血、甲状腺疾患、せん妄など)に起因する場合があります。 こうした疾患の一部は採血によって発見可能です。